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【獣医師が解説】SFTS(重症熱性血小板減少症候群)と冬のノミ・ダニ予防について|奈良市のてらい動物病院

冬でも“予防を止めない”理由を、てらい動物病院が解説

こんにちは、奈良市のてらい動物病院です。
朝晩の冷え込みが強くなり、冬の訪れを感じる季節になりました。
お散歩の時間帯や室内の温度差で体調を崩しやすいワンちゃん・ネコちゃんが増える時期ですが、同時に“冬でも意外と油断できない”ノミ・ダニの問題があることをご存知でしょうか。
今回は、近年ニュースでも耳にするSFTS(重症熱性血小板減少症候群)と、「冬のノミ・ダニ予防を続ける必要性」について、獣医師がわかりやすく解説します。

目次

  1. 1. SFTSとは?人にも感染する危険なダニ媒介感染症

  2. 2. 奈良県はSFTSの報告地域。決して他人事ではありません

  3. 3. 「冬はマダニがいない」は誤解です

  4. 4. 冬に予防を止めると…春に爆発的に増える理由

  5. 5. てらい動物病院が推奨する「冬のノミ・ダニ予防」

  6. 6. もしマダニに咬まれたら?正しい対処法

  7. 【まとめ】冬でもノミ・ダニ予防を続けましょう

  8. ご相談・お問い合わせ 

1. SFTSとは?人にも感染する危険なダニ媒介感染症

SFTS(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome/重症熱性血小板減少症候群)は、マダニを介して感染する人獣共通感染症です。

主な症状

  • 高熱

  • 嘔吐・下痢

  • 血小板減少(出血しやすくなる)

  • 肝臓や腎臓の障害

  • 重症化すると命に関わることもあり、注意が必要

主な感染経路

  1. SFTSウイルスを持つマダニに咬まれる

  2. 感染した犬猫の体液(唾液・嘔吐物・血液など)に触れて人が感染

特に猫から人への感染例は複数報告されており、近年は犬からの感染の可能性についても警戒されています。
つまり、ワンちゃん・ネコちゃんを守ることが、そのままご家族を守ることにもつながります。

2. 奈良県はSFTSの報告地域。決して他人事ではありません

近畿圏では奈良・和歌山・大阪などで、毎年SFTS患者の報告が確認されています。

奈良市・生駒市・大和郡山市エリアは、

  • 公園や街路樹の植え込みが多い

  • 山や丘の造成住宅が多い

  • シカなど野生動物が身近にいる地域がある

といった環境から、マダニの生息に適した地域だといえます。
つまり、お散歩中に草むらに入るだけでも、マダニと接触する可能性が十分にあるということです。

3. 「冬はマダニがいない」は誤解です

マダニは10℃以上で活動します

マダニはおおむね10℃以上で活発に活動します。
奈良市の冬は、日によって10~12℃まで気温が上がる日が珍しくありません
そのため、真冬でも日中に草むらや土の上に入ると、普通にマダニが活動していることがあります。

ノミは室内で一年中繁殖します

ノミは、外気温が低くても室内の暖かい環境で一年中繁殖可能です。

例えば、こんな場所はノミにとって快適な環境です。

  • こたつ

  • カーペット

  • ペットベッド

  • 暖房の効いたお部屋全般

一度ノミを室内に持ち込んでしまうと、冬の間でもどんどん増えてしまうため、季節に関係なく注意が必要です。

4. 冬に予防を止めると…春に爆発的に増える理由

冬は「虫が少ないから大丈夫」と油断して、予防を中断してしまいがちな季節です。
しかし、その「ちょっとのお休み」が大きなリスクにつながります。

予防のお休みは「空白期間」をつくります

たった1~2ヶ月予防を止めるだけでも、
薬の効果が切れたタイミングでノミ・マダニに咬まれるリスクが生まれます。

冬の1匹が、春の大発生の原因に

冬のうちに侵入したノミ・マダニは、
春になって気温が上がると一気に繁殖します。
その結果、次のようなトラブルの原因になります。

  • 激しいかゆみ・皮膚炎

  • ノミアレルギー性皮膚炎

  • 貧血や体調不良の原因となる吸血被害

  • SFTSをはじめとしたダニ媒介性感染症のリスク上昇

「冬はお休み」ではなく、一年を通した予防が大切です。

5. てらい動物病院が推奨する「冬のノミ・ダニ予防」

当院では、ノミ・マダニからワンちゃん・ネコちゃん、そしてご家族を守るために、 通年予防(12ヶ月)が最も確実で安全 と考えています。

犬の主な予防薬の例

  • ネクスガード

  • ブラベクト

  • フロントラインプラス

猫の主な予防薬の例

  • レボリューションプラス

  • ブラベクトスポット

お薬の種類や投与方法は、体重・年齢・生活環境・持病の有無によって最適なものが変わります。
診察時に獣医師がご相談のうえで、その子に合ったお薬をご提案いたします。

特に猫はSFTSの発症リスクが高く、人への伝播例も報告されているため、外へ出る猫ちゃんは必ずノミ・ダニ予防を行うことをおすすめします。

6. もしマダニに咬まれたら?正しい対処法

やってはいけないこと

❌自分で引っ張って取ろうとする

ピンセットや指で無理に引っ張ると、口の部分が皮膚に残り、炎症や二次感染の原因になります。

正しい対応

  1. そのままいじらず、できるだけ早く動物病院へお越しください。

  2. 病院でマダニを弱らせて安全に除去し、必要に応じて血液検査やお薬の投与を行います。

同時に、人への感染リスクについても説明し、必要な場合は医療機関の受診をおすすめすることもあります。

【まとめ】SFTSの予防=ノミ・マダニ対策が最重要。冬でも油断しないでください

  • 奈良県でもSFTS患者の報告があり、決して他人事ではありません。

  • マダニは冬でも気温が10℃以上の日には活動します。

  • ノミは室内の暖房環境で一年中繁殖します。

  • 冬に予防を止めると、春以降にノミ・ダニが急増しやすくなります。

  • 通年予防(12ヶ月)が、ワンちゃん・ネコちゃんとご家族を守る最も安全な方法です。

大切な家族を守るためにも、
「冬だから大丈夫」と油断せず、年間を通したノミ・ダニ予防を続けてあげましょう。
「うちの子にはどの薬がいいの?」「本当に冬も必要?」といった疑問も、どうぞお気軽にご相談ください。

ご相談はいつでもどうぞ|てらい動物病院(奈良市)

てらい動物病院
歯科に力を入れている、地域のかかりつけ動物病院です。

☎️0742-81-9235

奈良市・生駒市・大和郡山市より、多くの飼い主さまにご来院いただいています。


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