口腔内腫瘍(エプリス)(切除生検、腫瘤切除)
10歳 柴犬 ♂
以前から口臭や歯石が気になっていたが、「最近歯肉に赤いできものがある事に気付く」という主訴にて来院されました
1.右側外観です。上顎犬歯、臼歯付近に腫瘤病変が認められます。
2.レントゲンでは、歯周炎による重度の骨吸収像が認められ、
3.骨の浸潤や破壊は認められません。
4.炎症性エプリスを疑い、スケーリングを行ってから
5.腫瘤を深い場所から切除し、
6.歯肉の形成を行い縫合し
7.保存が困難な歯は抜歯を行い
8.周囲の炎症した部位を切除して
9.抜歯した部位を縫合しました。
今回は病理検査結果が“炎症を伴う過形成病巣”という歯周炎が原因で起こった歯肉の腫瘤であったため、治療後の経過は良好でした。
しかし、口腔内腫瘤は悪性腫瘍である場合も多く、治療も難しい場合が多いため、日常の口腔ケアによる早期発見が重要となります。
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